大判例

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水戸地方裁判所 昭和53年(ワ)165号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

XはAとの間で四九二万円余を昭和五〇年一月以降、毎月二万円宛遅滞なくAに送金して支払えば、昭和四〇年一月以降、年三割の割合で発生していた遅延損害金を免除するとの債務免除契約を締結し、Yに毎月の送金を委託したが、Yにおいて昭和五一年五ないし七月分を一括してAに送金するという送金委託契約違反があつたため、右の債務免除を受けられなくなつたとして遅延損害金相当額の損害賠償請求をした。

【判旨】

右約款は過怠約款と認められるから、原告又は信義則上これと同視すべき履行補助者の責に帰すべき事由により、右支払が遅滞した場合のみ、損害金の免除の効力を発生させない趣旨と解するのが相当であるところ、本件の場合送金委託を受けた被告組合は、いわば原告から独立した判断と責任の下に右送金を行うものであり、本件被告を原告の手足又は履行補助者であると看ることはできない。とすれば、右被告の送金委託契約の不履行による原告の訴外倉島に対する割賦金支払債務の遅滞は、原告又は信義則上これと同視すべき履行補助者の過失とはいえず、他に本件送金遅滞が右のような過失に基づくものと認めるに足る証拠もないから、前記損害金免除の効力は失なわれず、従つて原告は右損害金の支払義務を負わないものというべきである。<中略>従つて原告が訴外倉島に対し右債務を真実負担し、同額の損害を被つたとしても、右損害は被告の前記送金委託契約の不履行と因果関係はないものというべきである。

(早井博昭)

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